「最後に書かれる“V”が、実は最初にある」
- watanabe nobuyuki
- 10月29日
- 読了時間: 2分
──私たちがValue(価値観)を大切にする理由

「理念をつくる」ときに感じた違和感
会社として理念体系を整理するとき、私たちは「PMVV(Purpose・Mission・Vision・Value)」という枠組みを使いました。
Purpose(存在意義)Mission(使命)Vision(ありたい未来)Value(大切にする価値観)
順番に並べると、Valueはいつも最後にきます。ですが、考えを深めていくほどに、私たちはある“違和感”を覚えました。
──本当は、Valueこそが一番最初にあるのではないか。
どんな「夢」も、価値観から生まれる
私たちは、これまで多くの経営者やリーダーの言葉に触れてきました。その中で思うのは、人の心を動かす言葉には、必ずその人の価値観がにじんでいるということです。
たとえば、マーティン・ルーサー・キング牧師の「I have a dream」。
このスピーチは「理想の未来を描いたビジョン」として知られています。
けれど、もし彼の中に“人は肌の色ではなく人格で評価されるべきだ”という深い信念
──つまり Value(価値観) がなければ、あの言葉は生まれなかったかもしれません。
彼が語ったのは「夢」ではなく、“自分が大切にしているものから生まれた夢” だったのです。
私たちにとっての「V」
私たちの会社にも、PurposeやVisionがあります。けれど、それらを語るとき、私たちはいつも「どんな気持ちで、どんな姿勢で、それを実現していくのか」という問いに立ち返ります。
たとえば、お客様に向き合うとき。チームで意見がぶつかるとき。意思決定を迫られたとき。
その一つひとつの場面で、「何を大切にするか」という選択が生まれます。それが積み重なって、いつの間にか「私たちらしさ」になる。
だからこそ、私たちはバリューを理念の最後に書かれる言葉ではなく、最初に考える言葉として大切にしています。
“正しさ”より、“らしさ”を問い続ける
組織の文化は、ルールや仕組みで決まるものではありません。一人ひとりの価値観が、日々の行動や判断ににじみ出ることで少しずつ形づくられていきます。
だからこそ私たちは、「何が正しいか」よりも「私たちらしい選択か」を問い続けたい。
その繰り返しの中で、ようやくPurpose(存在意義)やVision(未来像)が自分たちの言葉として語れるようになるのだと思っています。
最後に
紙の上では、PMVVの“V”は最後に書かれます。でも、心の中では、いつも“V”から始まっている。
私たちの歩みのすべては、「何を大切にしたいか」という価値観から始まります。
まだ答えは出ていません。けれど、問い続けながら、行動で示していく。 その姿勢こそが、私たちが大切にしたいValueです。
